行動論とは、リーダーシップ研究の一つで、他人に影響を与える優秀なリーダーの行動パターンを定義するものです。
リーダーとはチームの統率者のことで、部下に任務を遂行させる役割をもっています。主に目標を設定したり、メンバーに目標を達成させるために働きかけたりします。
リーダーに求められるのは、コミュニケーション能力や目標設定力、判断力などです。また、メンバーを育成することや、問題発生時に責任を取ることもリーダーの重要な役割です。
行動論では、どういう人物がリーダーにふさわしいのかではなく、リーダーはどういう行動を起こすのかというところに着目しています。
行動論ではリーダーシップを2つの軸に分類しています。
PM理論(PM Theory of Leadership)は、リーダーシップを目標達成能力(Performance)と集団維持能力(Maintenance)の2つの能力で評価します。
PM理論には4つのパターンがあり、その中で最もリーダーとして適しているのはPM型としています。
・pm型:目標達成能力、集団維持能力ともに低い
・pM型:集団維持能力は高いが、目標達成能力は低い
・Pm型:目標達成能力は高いが、集団維持能力は低い
・PM型:目標達成能力、集団維持能力ともに高い
マグジリアルグリッド論は、リーダーシップを「人間に対する関心」と「業績に対する関心」の2つの関心から評価するものです。
マグジリアルグリッド論には5つのタイプがあり、その中でも9・9型が理想とされています。
・1・1型:生産性にも部下に対しても関心が低い
・9・1型:部下への関心は低く、生産性向上のみに注力する
・1・9型:生産性向上よりも部下に関心がある
・5・5型:生産性向上、部下の両方にほどほどの関心がある
・9・9型:生産性向上と部下の両方に高い関心がある