ケーススタディは、一言でいえば「事例研究」のことです。過去に発生した事例、または起こりやすい実例を分析し、疑似体験することによって教訓を学びます。
企業の研修で行うケーススタディは、主に人材の育成を目的にしています。
ケーススタディをするうえで、最初にすることはテーマを決めることです。新入社員研修の場合は、状況・行動・結果にポイントを絞り、新入社員がイメージしやすいケーススタディを作成します。
ある程度、社歴がある社員の場合は、発生しがちな事例を取り上げます。どう解決するのかという視点をもつことが肝要です。
テーマが決まったら情報を収集します。新聞やインターネット、専門書など、幅広く集めるのがおすすめです。
テーマに関連した情報を集めたら、それぞれの事例の課題や気づきをまとめて分析し、解決策を考えましょう。
ケーススタディを通して、過去の失敗例を知ることができるため、リスクを回避できるようになります。
たとえ不測の事態が起きても、過去の事例を参考に冷静に対応できるのもケーススタディのメリットの一つです。
ケーススタディのよいところは失敗例だけでなく、成功例も知れることです。過去の事例を参考に、新しいアイデアを生み出すきっかけになるかもしれません。
さらに過去の事例から、仕事の法則を見つけることもできます。必要・不要が選別できるようになるため、仕事を効率的に進められるようになります。
ケーススタディは、過去の事例をもとに教えてもらうことを前提にしています。
それに対し、ケースメソッドは実際に起きた事例をテーマについて議論し、受講者が主体的に答えを導き出す方法です。
ケースメソッドは分析能力や、論理的思考力といったリーダーに必要な能力を養います。