リスキルラボ グローバル人材とは|メリットや必要なスキル・センスを紹介【海外で活躍できる社員を生み出す】

ダイバーシティ研修
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国内向けのビジネスのみでは、危ういと感じる企業もあるだろう。それを解消するには、海外への事業展開が効果的だ。海外へ事業展開すれば、国内向けの事業で売上が落ちたとしてもカバーできる。

しかし海外展開するには、海外で活躍できる人材がいなければ、事業は上手くいかない。そこで必要となるのが「グローバル人材」だ。グローバル人材を育てていけば、海外で活躍できる人材が増えて、国外で事業を展開しやすくなる。

そこで今回はグローバル人材の概要やメリットを紹介しながら、グローバル人材に必要なスキル・センスを解説していく。

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グローバル人材とは

グローバル人材とは、様々な国で活躍できる人材のことだ。近年ではインターネットの発達によって、海外との取引も行いやすくなった。その結果、対外国人に向けてビジネス活動を行う機会が増えてきた。

しかし海外展開の構想があっても、それに対応できる人材がいなければ物にはできない。そこで必要となるのがグローバル人材だ。社内にグローバル人材がいれば、海外でのビジネスチャンスが生まれたときに対応できる。そのため、ビジネスを拡大していこうと思っている企業に最適だ。

日本では今後も少子高齢化が進み、国内向けのあらゆるマーケットが縮小する恐れがある。それに対応する意味でも、グローバル人材は育てた方が良い。

グローバル人材が必要な理由

グローバル人材が必要な理由は以下の通りだ。

国際競争の激化

近年では世界中の人々がつながりやすい時代になり、それが一つのマーケットと化した。事業によっては海外に多数の競合が存在し、国内の展開だけでは生き残れない場合がある。それに対応する意味で、グローバル人材は必要だ。

外国人労働者の受け入れ体制が整ってきている

国内企業の中には、外国籍の社員を多数受け入れている場所もある。国としても外国人労働者を受け入れる体制を作ろうとしている。その波に乗るにはグローバル人材を増やすことが不可欠だ。

グローバル人材は、国内外の視点を持っている。外国人労働者の文化を受け入れられる人材であるため、外国人労働者にとって働きやすい職場を提供しやすくなる。外国人労働者にとって働きやすい職場になれば、満足度は上がり退職率は下がっていく。優秀な外国人労働者を失わないためにも、グローバル人材は必要だと言える。

グローバル人材を育てるメリット

ここからは、グローバル人材を育てるメリットを紹介していく。

事業を海外展開したときの戦力として役立つ

グローバル人材を育てれば、海外にビジネス展開したときの戦力として役立つ。海外企業との商談を上手くまとめたり、海外での顧客獲得を行ってくれたりなど、企業の売上アップに貢献してくれるかもしれない。

異文化コミュニケーションがとれる社員の増加

異文化コミュニケーションとは、異なる文化を持つ人間同士のコミュニケーションのことだ。この能力が身につけば、外国人と躊躇なく関われる。

異文化コミュニケーションがとれる社員が増えれば、海外への事業展開ペースを上げやすい。よってスピード感を持って海外展開したい企業にも、グローバル人材を育てるメリットがある。

ダイバーシティ化の促進

ダイバーシティ化とは、社内に様々な価値観を取り入れることだ。グローバル人材が増えれば、社内で様々な価値観を受け入れる体制が出来ていく。職場がオープンな空間となっていき、意見交換が活発になる。

意見交換が活発になれば、会社に有効なアイデアが生まれやすくなる。それもグローバル人材を育てるべき理由だ。

グローバル人材に必要なスキル・センス

必要なスキル・センスを兼ね備えていないと、グローバル人材として活躍させるのは難しい。ここでは、備えるべきスキル・センスを紹介していく。

語学力

グローバル人材は外国人と話すことが多い。したがって、語学力は身につけるべきだ。なかでも英語は様々な国で使われる言語であるため習得すると便利だ。ちなみに語学力を身につけるときは、以下のことに取り組むといいだろう。

ビジネス用語の習得に力を入れる

語学に関する勉強を行うときは、ビジネス用語を学習した方が良い。日常会話程度の語学だと、ビジネス会話をするのが難しいからだ。プライベートの場面とビジネスの場面では、同じ意味の言葉でも単語を使い分けなければならないケースがある。それに対応する意味でも、ビジネス用語の習得に力を入れた方が良い。

日常的に外国語を話す

日常的に外国語を話すことも大切だ。会話のリズム感を習得できるため、語学力の向上に役立つ。ちなみに話すときは、ネイティブの方と話すと良い。

なぜなら、日本人と会話のやり取りをすると「カタコト英語」になる恐れがあるからだ。日本人が話す英語を習得しても、発音やアクセントが外国人と違い、外国人に話しても通じない場合がある。その状況を作らないためにも、ネイティブの方と話した方が良い。ネイティブの方がレッスンしている「オンライン上の英会話スクール」もあるため、活用するといいだろう。

積極性

外国人と国の文化が違っても、消極的な行動をとってはいけない。消極的な態度をとると、ビジネスチャンスを失う恐れがあるからだ。チャンスをモノにするためにも、積極性は身につけるべきだ。以下のことを意識すると、積極性を身につけやすくなる。

様々な方とコミュニケーションをとる

接点のない方や多くの方とコミュニケーションをとれば自然と動く機会が増えるため、背極性を身につけるのに役立つ。なおコミュニケーションのときは、これらのことに気を付けると良い。

聞き手側に回る

コミュニケーションをとる際は、相手の話を聞く側に回ることが鉄則だ。自分の話ばかりすると、相手に不快感を与えてしまい、場が盛り下がる原因になる。

相手に嫌な顔をされるとコミュニケーションをとるのが怖くなり、消極的な行動をとってしまう恐れがある。その状態に陥らないためにも、相手の話を聞くことに徹して不快感を持たれないことが大事だ。

聞きたいことがあれば質問する

質問を多くすれば、相手はあなたが興味を持っていると感じる。その結果、会話が盛り上がりコミュニケーションをとりやすくなる。

伝える力を身につける

相手に誤解を招くと意思疎通ができなくなり、コミュニケーションをとるのが難しくなる。スムーズなやり取りをするには、伝える力が大事だ。

伝える力があれば、自身の意見を正しく伝えられる。意思疎通ができて会話をストップさせずに済むため、身につけた方が良い。

ハイコンテクストとローコンテクストを理解する

ハイコンテクストとは、言語に頼らずコミュニケーションをとることだ。ボディランゲージや動作、仕草、表情、間などを読み取りながら、関係性をつくっていく。一方ローコンテクストとは、言葉に依存してコミュニケーションをとることだ。言語以外に共有できるものがないため、この状態になってしまう。

この2種類を習得する理由は、国の文化によって使い分けるためだ。日本のようにハイコンテクストの文化を主としている国もあれば、ローコンテクストを主としている国もある。使い分けを間違えるとコミュニケーションがとれず、関係性を築きづらくなってしまう。その状態を作らないためにも、両方習得した方が良い。

自分軸をもとに行動していく

自分軸とは、自身の信念や考えなどを基準にした軸のことだ。自分軸を持てば周囲の意見に流されることなく、自信を持って行動できる。それが積極性を身につけることに、つながっていく。

責任感

責任感のない状態で接すると、相手を不快な気持ちにさせる。相手から疑われると、ビジネスチャンスをモノにすることが難しくなってしまう。ビジネスを進めるには、相手から信頼してもらわなければならない。したがって責任感は持つべきだ。ちなみに責任感を持つには、普段から以下のことを意識すると良い。

セルフコントロールを実践する

セルフコントロールとは、感情や欲望を自身で操作することだ。セルフコントロールできない方は自制できないため、誘惑があったら他のことを考えずに飛びつく。よって、やるべき作業があっても放り投げる可能性が高い。

一方、セルフコントロールができる方は誘惑があっても自制できるため、作業を放り投げる可能性は低い。セルフコントロールを実践できれば、必要なことに時間を割く習慣ができる。それが責任感を持たせる行為につながっていく。

考えてから発言する

発言内容によっては相手に誤解を与えたり、何も考えていないことを露呈したりする恐れがある。すると責任感のない人間だと見られてしまう。

責任感のある方は自身の発言によって、何が起こるか考えた上で話す。よって、勢いで話すのは辞めた方が良い。

自国と他国の文化に関する理解力

自国と他国について理解しておくことも大事だ。理解度が、お互いの関係性に影響を与えるからだ。理解すべき理由と、自国と他国の視点から紹介していく。

自国の文化を理解すべき理由

他国の文化を理解する前に自国の文化についての理解が必要だ。なぜなら、自国について知ることで、相手の文化の違いや、価値観の違いについて理解することができるためだ。また、日本に興味を持っている外国人から質問されるかもしれない。そのときに自国について知らないと相手からの質問に答えられない上に、相手の文化も理解できず対等な関係を築くことができない。その状態を作らないためにも、自国のことは理解した方がいい。

他国を理解する理由

グローバルに活躍するためには、相手と対等な関係を構築しなければいけないためだ。相手の文化を理解し、違いを理解、意識そして受け入れることで、対等な関係が築くことが可能となる。そのため、グローバル人材となるには、他国を理解するべきだ。

グローバル人材の育成例

最後にグローバル人材の育成例を紹介する。

日立製作所

日立製作所では「グローバル人材育成戦略部」を設けて、海外でも活躍できる人材を育てている。自社では国際社会に貢献するために、グローバル人材に力を入れている。文化の異なる社員同士でチームを組ませることで、多様性を生み出す。それをグローバル社会へ活かしている。

楽天株式会社

楽天株式会社では社内の公用語を英語にして、グローバル人材が育ちやすい環境を作っている。従業員の2割以上は外国人で、70を超える国の従業員が在籍する。

自社ではお互いの文化を知るために勉強会を実施し、社員達が異文化を理解するための機会が設けられている。それがグローバル人材の育成に役立っているようだ。

TDK株式会社

TDKでは「TCDP(地域別キャリア開発プログラム)」と呼ばれるグローバル人材育成を目的としたプログラムを用意し、様々な国で活躍できる人材を育てている。選ばれた従業員が9カ月間のプログラムに取り組むことで、グローバル人材として活躍するための力をつけていく。

しかもTCDPでは海外の社員と交流できるため、様々な国の文化を知れる。そのため、参加者にとって価値のあるプログラムだと言える。

まとめ

世界中の人々がつながりやすくなり、国際競争は激化している。それを乗り越えるには、グローバル人材の育成は欠かせない。グローバル人材を育成すると、会社に様々な恩恵をもたらす。たとえば、このようなメリットがある。

  • 事業を海外展開したときの戦力として役立つ
  • 異文化コミュニケーションがとれる社員の増加
  • ダイバーシティ化の促進

しかしグローバル人材として活躍してもらうには、いくつかの能力を身につけさせる必要がある。最低限、以下のスキル・センスは身につけさせた方が良い。

  • 語学力
  • 積極性
  • 責任感
  • 自国と他国の文化に関する理解力

上記のものを持っていると、グローバル人材として成果を挙げやすくなる。

なお、グローバル人材育成研修や、ダイバーシティ研修などを実施することもおすすめだ。

企業の中には海外進出をしたものの、グローバル人材の育成が上手くいかずに業績が芳しくないケースもあるようだ。海外展開しても、成果を挙げられなければ意味がない。会社を良くするためにも、グローバル人材の育成に力を入れていただきたい。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 海外で活躍できる人材のことです。現代では様々な国の方が交流できるグローバル化が進んだため、国境と関係なくビジネスが行える状態が増えました。その結果、グローバル人材が必要とされる場面が多くなりました。
  • 国際競争の中で活躍できる社員が増えたり、海外事業を展開しやすくなったりします。外国籍の従業員が働きやすくなる状態もできて、社内の多様化を進めるのに役立ちます。
  • 日本人以外と話す場面があるため、語学力が大事です。その他に、積極性や責任感、自国と他国に関する理解力もあった方がいいでしょう。
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