リスキルラボ 内定者フォローとは|目的・ポイントを解説【新入社員を減らさない】

内定者研修
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内定通知を出しても、自社で働くとは限らない。なぜなら他社へ入社したり、自社での勤務が怖くなったりする場合があるからだ。このように内定辞退が増えると、その人員を埋めるための採用活動を追加で行わなければならない。結果、企業に大きな負担を与えてしまう。その状態を回避するのに必要なのが「内定者フォロー」だ。

企業が率先して内定者フォローを行えば、入社希望する社員を増やせる。本記事では、内定者フォローの目的とポイントを解説していく。

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内定者フォローとは

内定者フォローとは、企業が内定者に対して行うフォローのことだ。内定通知を出せば入社してくれる時代もあった。しかし現代では、内定者側が会社を選ぶことが増えてきた。

コストをかけて採用活動を行っているため、企業としては内定者に入社してほしい。それを実現させる上で、内定者フォローは必須だと言える。

内定者フォローの目的

ここからは、内定者フォローの目的を紹介していく。

内定辞退の防止

内定者フォローは、内定辞退の防止に役立つ。内定者フォローがきっかけで内定先へのイメージが良くなり、入社を決意するケースもある。

早期退職の防止

内定者フォローには、早期退職を防ぐ目的もある。短い期間で退職されると、採用や社員教育にかけた費用が無駄になってしまう。社員にかかったコストを回収する意味で、早期退職の防止は必要だと言える。

入社前の準備

社員として必要なスキルやノウハウなど、入社前の準備をさせる目的もある。事前準備を行えば、新入社員はどのように仕事をすべきか想像できる。その結果、心に余裕を持てて焦ったり動揺したりする機会が減っていく。それが業務の質を高める。

内定者フォローの例を紹介

内定者フォローと言っても、さまざまな仕方がある。ここでは、内定者フォローの例を紹介していく。

懇親会

内定者を集めて、事業内容や職場の状況を説明する催しであるが、同時に内定者同士の仲を深めるために行われる。同じ立場の人と関係性を築けるため、仲間意識を根付かせるのに役立つ。内定者間で仲間意識が芽生えれば、内定先で一緒に頑張ろうとする。結果、内定辞退を減らす効果が期待できる。

全国に内定者が散っている企業では、地域ごとに実施するか、保養所・研修所を利用して2~3泊の日程で行うこともある。
内定者は、経営者の話を聞いてその企業を選んだ理由を再確認したり、同じ内定者の人柄なども確認ができる。

座談会

内定者と先輩社員を交流させる座談会もある。お互いがやり取りをすることで、内定者の不安や悩みを解消していく。内定者に安心感が生まれるため、自社での労働意欲を高めるのに役立つ。

座談会では、以下のポイントを抑えるといい。

テーマを定める

テーマが定まっていないと先輩社員の無駄話が増えたり、内定者に役立たない話をしたりする恐れがあるからだ。先輩社員に不満を持ち、内定辞退者を増やす理由になる。

先輩社員が好きなことを一方的にしゃべっても、内定者の悩みや不安は解消されない。先輩社員に座談会の目的を認識させて、内定者に価値のある時間を提供するためにも、テーマは定めた方がいい。

タイムスケジュールを組む

タイムスケジュールを組む理由は、内定者の質問に答える時間を確保するためだ。たとえば始まりと終わりの時間しか決めていなかった場合、先輩社員の話が長くなって、内定者の質問タイムがとれなくなる恐れがある。

結果、内定者の不安や疑問が解消されなくなる。内定者に話す機会を与えるためにも、タイムスケジュールは組んだ方がいい。

特定の内定者が話してしまう状態をつくらない

内定者の質問に移った際、特定の内定者が時間を気にせず話すケースがある。その状態になると、他の内定者が質問できなくなり不安や疑問を解消できない方が増えてしまう。すると質問できなかった内定者は、入社を辞退するかもしれない。

それを防ぐには、会社側が全ての内定者が話せる状態をつくるといい。たとえば、質問や疑問点がある内定者全員に質問させたり、内定者の持ち時間を決めたりすることで特定の内定者が話す状態を防げる。

司会をつける

司会をつける理由は、進行をスムーズにするためだ。司会がいなかった場合、内定者や先輩社員が時間を気にせず話してしまう恐れがある。すると場が乱れ、雰囲気が悪くなるかもしれない。座談会を円滑に進めるためにも、司会はいた方がいい。

内定者研修の実施

内定者研修を実施することも、内定者フォローの一種だ。仕事で必要なスキルを身につけるために行う。内定者向け研修を行うときは、以下のことを抑えるといい。

学生気分が抜ける状態をつくる

新卒社員の場合、学生気分が抜けていないことが多い。学生気分のまま研修を受講させると、真剣に研修を受講しない恐れがある。

社会人に必要なマインドを習得させたり、仕事へのモチベーションを上げる状況をつくったりすることで、学生気分が抜ける状態をつくれる。

社会人に必要なチームワークを習得させる

仕事はチームメンバーと協力しながら進めていく。入社後は同僚や取引先と一緒に仕事を進めるためのコミュニケーションが求められる。したがって、社会人に必要とされるチームワークを習得するための研修も行った方がいい。

たとえばグループワーク形式の研修を実施すれば、参加者間で意見をやり取りする時間が生まれる。相手に分かりやすく伝えようとする姿勢や、他の参加者のことを考えた行動をとろうとする機会が生まれるため、チームワークの習得に役立つ。

無駄なスキルを習得させない

無駄なスキルを習得させない理由は、内定者のキャパオーバーを防ぐためだ。内定者は、覚えることが山のようにある。無駄なスキルを習得させると、他のことを覚えられなくなり業務に支障をきたす。

スキルを習得するにつれて、内定者は次第に無駄なことを教わっていると感じ出す。最終的に他の企業でスキルを習得した方がいいと考えるようになり、早期退職を決断してしまう。社員教育の質が悪いと思われないためにも、無駄なスキルを習得させてはいけない。

内定者研修の計画が進んだら、対象者へ案内が必要だ。
※参考:内定者研修の案内に最適な連絡方法とタイミング!連絡内容やポイントを解説 | ピタリク | 人材採用サービスの比較&資料請求サイト

内定者向けインターン

内定者向けのインターンが実施される場合もある。入社前に仕事を経験させることで、スタートダッシュを切りやすい状態をつくる。ちなみに内定者向けインターンを行うときは、以下のことを意識するといい。

さまざまなことを体験させる

さまざまなことを体験させる理由は、入社前後でギャップを生まないためだ。理想と現実に乖離は、入社後の早期退職につながる。その状況をつくらない上で効果的だ。

内定者の目線に立って内容を考える

内定者と自社の社員では、仕事に対する向き合い方が違う。自社の社員が良いと思ったプログラムが、内定者にとって良いと思われるとは限らない。そのため、内定者の目線に立ってインターンの内容を考えることが大切だ。

成長したことが分かる内容にする

成長したことが分かれば、内定者は仕事に対してのやる気がさらに増す。そこで仕事を続けたい気持ちになって、内定辞退や早期退職を防げる。たとえば成功体験を積める業務や、目に見えて成長が分かる業務などをさせるといいだろう。

社内イベント

会社で実施している社内イベントに参加させるケースもある。社内運動会やバーベキュー、社内で行われる合宿などさまざまなイベントが存在する。

先輩社員との関係性が深まれば、一緒に働きたい気持ちが生まれていく。結果、内定先で働きたい気持ちが強まり、自社への定着率アップに役立つ。

内定者フォローのポイント

最後に内定者フォローを行うときのポイントを紹介する。

内定者と定期的なやり取りを行う

内定者と定期的にやり取りをすべき理由は、会社との距離感を縮めるためだ。日頃から内定者にメールを送ったり連絡をしたりすれば、会社が関心を持ってくれていると感じる。「人材を大切にする企業」というイメージが内定者につくため、内定辞退を防ぐのに効果的だ。

参加者を慎重に選ぶ

内定者にとって、内定先の社員は会社のイメージそのものだ。快活に楽しく仕事をしている先輩社員を見れば、「自分もこんな風に活躍したい」と前向きな気持ちになれる。内定先で働き続けたいと思う人材が多くなるため、内定辞退や早期退職などのリスクを抑えられる。

社内の情報をオープンにする

内定者フォローでは、社内の情報をオープンにした方がいい。理由は内定者を不安にさせないためだ。都合のいい情報のみ伝えたり、必要以上に自社の情報を隠したりすると、内定者から不自然に見える。その結果、内定先に不信感を募らせる方が増えて、入社希望の社員が減ってしまう。

内定先で働きたいと思わせるには、会社がホワイトであることをアピールすることが大切だ。情報をオープンにすれば、会社に潔さが見えて内定者は良いイメージを持つかもしれない。結果、内定者フォローの効果を発揮しやすくなる。

内定者が参加しやすいように配慮する

内定者が参加しやすいように、配慮することも大切だ。たとえば内定者を強引に誘うと、「パワハラ気質の会社ではないか」と思われる。内定先のイメージが悪くなり、入社を断る方が増えてしまう。

会社のイメージを悪くしないためにも、都合のつく方のみ参加させたり、日にちを複数提示したりして、内定者が参加しやすい状況をつくった方がいい。

まとめ

企業が内定を与えても、求職者が働いてくれるかは分からない。なぜなら別の内定先で働く恐れがあるからだ。内定辞退するのも珍しくない。採用活動で出会った人材を確保するためにも「内定者フォロー」は必要だ。ちなみに内定者フォローの内容は、企業によって異なる。例として以下のものが挙げられる。

  • 内定者同士の懇親会
  • 座談会
  • 内定者研修
  • 内定者向けインターン
  • 社内イベント

上記の内容をうまく使い分けると、内定者フォローの中身が充実する。内定者の満足度が高くなれば、自社で働きたい気持ちが強まるはずだ。それ以外にも、内定者フォロー実施時のポイントもあるため紹介する。

  • 内定者と定期的なやり取りを行う
  • 参加者を慎重に選ぶ
  • 社内の情報をオープンにする
  • 内定者が参加しやすいように配慮する

内定者フォローの中身が詰まっていても、抑えるべきポイントを無視して実施すると、内定者の心は内定先から離れてしまう。結果、優秀な人材を確保できなくなる。

少しでも内定先に悪いイメージがつくと、内定者は離れてしまう。優秀な人材に入社してもらうためにも、内定者フォローに力を入れていただきたい。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 内定者フォローとは、会社が内定者に対して行うフォローのことです。内定辞退や早期退職の防止、自社に必要なスキルを習得させる目的があります。
  • 内定者同士の懇親会や座談会、内定者向けの研修などがあります。実施内容は、企業によって異なります。
  • 内定者との関係性を深めるために、コマメにやり取りをすることが大切です。内定者が参加しやすいように配慮するといいでしょう。その他に内定者フォローの質を高めるために、参加者を慎重に選んだり、社内の情報をオープンにしたりすることも重要です。
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