リスキルラボ チームビルディングの方法・ポイントを解説【社員達の強みを活かす】

チームビルディング研修
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仕事で良い結果を残すときに必要となるのが「チームビルディング」だ。力の入れ具合で、チームの状況は大きく変わってしまう。しかし実践しようとしても、やり方を間違えると効果は発揮されない。大きな成果を挙げるには、正しいやり方や方法を覚えることが大事だ。

そこで今回はチームビルディングの概要を説明しながら、方法・ポイントを紹介する。

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チームビルディングとは

チームビルディングとは、各社員の強みを活かしながら成果を挙げられるチームにしていくことだ。様々な取り組み方があるため、チームの状況によって使い分けることが求められる。

チームビルディングの目的

チームビルディングの目的は以下の通りだ。

チームのパフォーマンスを上げる

チームビルディングによって、チームのパフォーマンスを上げられる。チームの業務効率が高まり、仕事がスムーズに進んでいく。仕事の効率化も期待できる。

社員達の個性を最大限活かす

チームビルディングでは社員達の強みを大切にしながら取り組む。したがって、社員達の個性を最大限に活かす目的もある。社員達の個性を活かすことができれば、メンバー間で相乗効果が生まれやすい。したがって、チームでより大きな成果を挙げられるようになる。

チームビルディングの5つの段階

チームビルディングの5つの段階としてタッグマンモデルというものがある。タッグマンモデルとは、チームの状況を段階別に表したものだ。チームビルディングの仕方は、段階別に変えていかねばならない。ここでは段階を紹介しながら、どのような取り組み方をすべきか紹介する。

⓵形成期

形成期とは、チームができて時間が経っていない状況を指す。メンバー間でのやり取りが少なく、お互いのことを知らない。したがって、メンバー間で知る機会をつくることが大事だ。メンバー間で交流する時間を設けることで、チームビルディングの効果が発揮される。

⓶混乱期

混乱期とはメンバー間で意見の食い違いが起こり、対立の機会が増える状況のことだ。食い違いが起こったときに解決できるよう、価値観の違いを認め合うことが大事になる。ディスカッションなどを行って、お互いの考えを聞かせたり、一つの目標を設定することが重要だ。

⓷統一期

統一期ではメンバー間で価値観の違いを認め合って、チームにまとまりができていく。役割分担や共通の目標を設定することが必要だ。社員達が自分の役割を把握したり、メンバー間で団結力を発揮できる機会を設けたりするといい。

⓸機能期

機能期とは、各メンバーが自分の職務を全うしながら、他のメンバーのフォローもしていく状況のことだ。この段階ではチームに目標が生まれて、それを達成させるための行動を考えていく。

目標達成を目指して行動するため、お互いが尊重し合うことはもちろん、リーダーがチームをまとめたりメンバーをサポートしたりすることも必要だ。その積み重ねが、チームビルディングの質を良くすることにつながっていく。

チームビルディングの強化を図る方法

チームビルディングの強化を図る方法は様々だ。

チームの目的を設定する

チームの目的を設定しなければ、何のためにチームビルディングに取り組んでいるか分からなくなってしまう。「社員間の距離感を縮めるため」「社員達の団結力を高めるため」と言った形で、目的を決めてから取り組むといいだろう。

チームの目標を設定する

目標を設定すれば、その内容を達成するために取り組もうとする意欲が生まれる。社員達のモチベーションが高まり、チームビルディングの効果を発揮しやすくなる。

なお、目標は「SMART」を意識して決めることが大事だ。SMARTとは「Specific(具体的)、Measurable(数えられる)、Achievable(達成できる)、Relevant(会社の目標と関連している)、Time-bound(期限が設定されている)」の頭文字をとってつくられた名称だ。全ての内容に当てはまる目標を設定することが大事だ。

価値観を共有する

メンバー達に、チームの価値観を共有しておくことも大事だ。メンバーとしてどの方向へ進めばいいか理解してもらう上で重要と言える。全ての社員に理解してもらえるよう、分かりやすく伝えることが大事だ。

心理的安全な環境を作る

心理的安全とは、自分の意見や考えを安心して発言できることだ。メンバーに安心感を与えれば、怯えずに行動できる機会が増える。するとメンバーと信頼関係を築きやすくなる。結果コミュニケーションをとれやすくなり、チームビルディングの向上へとつながっていく。

ただし心理的安全な環境は、社員の自己肯定感を満たさなければできない。社員の意見を認めたり褒めたりすることで、自己肯定感は高まっていく。すると心理的安全な環境ができていき、積極的な行動を起こしやすくなる。

各社員の役割を明確にする

各社員の役割が分からないと、社員達は混乱してしまう。社員達が動けるよう、役割を明確にすることも重要だ。ただし役割を与えるときは、人員の都合だけで決めてはいけない。メンバーの長所や短所・スキルの習得状況を踏まえて割り振るべきだ。するとメンバーは働きやすくなる。チームで成果を残せるようになり、チームビルディングの向上へつながっていく。

メンバー同士で助け合う

社員の中には、経験値やスキルが足らずに失敗してしまう場合もある。しかしその状況を放置すると自信を失くしたり、仕事へのモチベーションが下がったりして、チームのまとまりをつくるのが難しくなってしまう。その状況をつくらないためにも、メンバー同士の助け合いは必要だ。

ただし助け合うときは、全てをフォローしてはいけない。なぜなら、誰かに仕事をさせる習慣が身についてしまうためだ。自分の役割なのに放棄する社員を増やしてしまい、最悪の場合チームを崩壊させてしまう。そのため、適度にフォローすることが大事だ。

義務感をつくらない

義務感ができてしまうとチームの空気が悪くなって、チームビルディングに支障をきたす。仕事に対して消極的な気持ちが生まれてしまい、社員の個性が活かされなくなってしまう。

ちなみに義務感をつくらないためには、社員に選択したり考えたりする場を与えることが効果的だ。上司の指示が多いと、社員は強要されている気持ちになってしまう。少しずつでも、社員に権限を与えていくことが大事だ。

チームビルディングのワークショップ、取り組み例

チームビルディングを強化することを目的に、企業はさまざまな研修や、取り組みを実施している。そこで今回は3つ紹介する。

⓵ワークショップ・研修

ワークショップとは、1つの課題にチームで取り組んでいくことだ。チームビルディング研修の中に入っている場合も多い。
メンバー間で意見を出し合っていき、答えの導き方を考えていく。たとえば、以下のワークショップがある。

マシュマロチャレンジ

マシュマロチャレンジとはパスタとマシュマロ、テープ・ヒモを使って、より高いタワーをつくっていくゲームのことだ。メンバー同士で戦略を決めて、協力しながらタワーを築いていく。様々なアイデアを出し合うため、ユーモア力を鍛えるのにも最適だ。

ちなみに世界記録は99cmとなっている。それを目標につくるのも面白いだろう。

NASAゲーム

NASAゲームとは、過去にNASAが出題した問題の答えを、メンバーで話し合いながら考えていくゲームだ。メンバー間で合意を得ながら答えを決めていくため「コンセンサスゲーム」と呼ばれる。

NASAゲームでは、初めに個人で答えを考えさせて、その後チーム内で話し合って答えを決めてもらう流れになっている。

脱出ゲーム

脱出ゲームとはクイズの答えを解きながら脱出するゲームだ。制限時間内に全てのクイズを解いて脱出できれば成功となる。会社や商業施設で行われる場合もあれば、オンライン上でプレーできるタイプもある。状況に合わせて、使い分けるといいだろう。

⓶対話・討論をする

自分の意見を伝えたり、相手の価値観を知ったりできるため、チームビルディングに役立つ。社員間で対話や討論をさせると、新たな発見ができてチームの成果を挙げることにつながる。ちなみに対話や討論を盛り込んだ取り組みとして、以下のものがある。

ワールドカフェ

ワールドカフェとは、カフェのようにくつろげるスペースで話をする取り組みのことだ。1テーブルに4~5人座り、与えられたテーマをもとに対話する。席替えも行うため、様々な社員と対話させたいときに便利だ。

なおワールドカフェのときは、様々なタイプの社員と話をさせた方がいい。新たな気付きを発見できる確率が高くなるため、積極的に行った方がいいだろう。

オープンスペーステクノロジー

オープンスペーステクノロジーとは、参加者が主体となって進めていく討論のことだ。以下の流れで討論は進む。

・参加者は1カ所に集まる
・討論したい(話し合いたい)テーマがある参加者は発表していく
・残りの参加者は興味のあるテーマの所へ行って話し合う(途中で別のテーマの所へ行っても良い)

なお興味のあるテーマがなかった場合は「参加しない」という選択肢も用意されている。自分の意志に基づいて話し合いに参加できるため、義務感を持たせずにチームビルディングを高めるのに向いている。

⓷社内イベント

社内イベントも、チームビルディングを向上させるのに効果的だ。たとえば、このようなイベントがある。

懇親会

社員同士で交流をする懇親会だ。飲み会の他にオンライン上でも実施できる。懇親会のコツは参加者全員が楽しめるようにすることだ。司会を決めてスムーズな進行を心掛けたり、社員達と交流させたりする機会を増やしたりなど、様々な方法を実践するといいだろう。

料理

社員達で料理をつくるのもいいだろう。スムーズに料理をつくるには、各メンバーが自分の役割を理解し、周囲の状況を見ながら作業を進めなければいけない。これらはチームビルディングを向上させる上で大事な要素だ。場所によっては貸しスタジオもあるため、活用するといいだろう。

社内運動会

チームごとに得点を競う、社内運動会もある。団体競技であればメンバー間で協力しながら取り組むため、チームビルディングの向上が期待できる。

しかし社内運動会を実施するときは、注意点もある。その1つが種目の決め方だ。たとえば内容が難しい種目ばかり入れると、理解できない参加者が増えて、楽しめなくなってしまう。したがって老若男女に知られている種目を盛り込むなど、工夫することが大事だ。

ブラインドサッカー

ブラインドサッカーとは、目が見えない状況でプレーするサッカーのことだ。ゴールキーパー以外は全員アイマスクをしなければいけない。

プレー時は音の鳴るボールが使われ、選手たちは声や音を聞きながら動く。選手たちの連携力を鍛えられるため、チームビルディングを高めるのに向いている。

まとめ

チームビルディングは、成果を出すチームにする上で大事だ。チームのパフォーマンスを上げたり、社員達の強みを活かしたりできる効果が期待できる分、力を割いた方が良い。

チームビルディングを強化させる方法は下記のとおりだ。

  • チームの目的を設定する
  • チームの目標を設定する
  • 価値観を共有する
  • 心理的安全な環境を作る
  • 各社員の役割を明確にする
  • メンバー同士で助け合う
  • 義務感をつくらない

上記の内容を抑えれば、社員達は動きやすくなる。それがチームビルディングの質を良くすることにつながっていく。

ちなみに様々な企業ではチームビルディングを強化するのに下記の様な取り組みを行っている。

  • ワークショップ・研修の実施
  • 対話・討論
  • 社内イベント

上記の取り組みを行うことで、チームビルディングの強化が実現しやすくなる。チームがどのような状況か見極めながら、使う方法を考えるといいだろう。

チームビルディングは勢いで取り組んでも、状況は良くならない。事前準備も行い、綿密に計画を立てることが重要だ。社員達の強みを活かすためにも、チームビルディングに力を入れていただきたいと思う。

この記事の監修者
リスキル事務局
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Q&A
  • 社員達の強みを活かしながら、成果を挙げられるチームにしていくことです。チームのパフォーマンスを高めたり、社員の強みを最大限に活かしたりする目的があります。
  • ワークショップや討論、社内イベントの開催などがあります。社内の状況によって、使い分けるといいでしょう。
  • 社員達が動きやすいように、目的や目標を決めて取り組むことが大事です。また、社員達の行動を促すために、心理的安全な環境をつくったり、メンバー同士でフォローし合ったりすることも忘れてはいけません。
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